車の病院ともいうべき場所が車の整備工場です。
車に乗っていると必ず故障や修理の必要にせまられます。
または日本においては、車検という厳しい検査を通過しないと公道に出れないようになっているので、たとえ故障がなくても定期的に車検で整備工場のお世話にならなければなりません。
いざ整備工場への入庫が必要になった時、こんな悩みを持つことは少なくありません。
「車検を通すなら信頼できるところでやりたい」
「車検や点検を格安でやってくれるところに入れたい」
「自分の車にあった整備工場にいれたい」
今回はこういったお悩みにおこたえできる記事となります。
今回の記事はこういった方におすすめです!
車整備工場にはいくつかのタイプがある
車の整備工場を探すときに、大きく分けると4つのタイプの工場が存在します。
一つは町の整備工場。そしてディーラーや、カー用品店(※ガソリンスタンドも含む)になります。
その他として、少し幅を広げると車検だけを専門にしているチェーン店もあります。
それぞれに特徴があるので、まずはこの大枠から説明していきます。
町の整備工場
町の整備工場とは、地域に根差した個人経営の整備工場や、中小企業として1~数店舗経営の工場になります。
大手の有名な会社ではないため、その工場の責任者のカラーが出ます。
店ごとの特徴に差があり、いわゆる信頼できて技術も高い工場から、そうでもない工場まで幅広く存在します。
ただ全体としては、カー用品店やガソリンスタンドよりは、難しい作業もこなしてくれる傾向があります。
事前に評判や特徴を調べてた上で選ぶ必要はありますが、いいお店が見つかった場合には自分にぴったりのお店になる可能性があります。
特徴としては以下の点になります。
町の車整備工場はメーカーの看板を掲げていませんが、国の資格に合格したメカニックが修理しています。
そういう意味では一定の安心感はあります。
ディーラーと比べると、中古品やリビルト品を使った修理に対応してくれたり、社外品をつかっての用品取り付けもしてくれます。
なので修理費用はディーラーと比べると安めにおさえる事が可能です。
ただし、ディーラーや大手のカー用品店と違って、お店ごとで独立しているため、店ごとでカラーが違います。そのチェックだけは必ず必要です。
そして整備工場にも認証工場と指定工場があります。
簡単にいうと認証工場は車の整備修理はできるが、車検の検査はできない。車検の検査のためには車検場に車を持ち込んで検査を受ける必要があります。
それに対して指定工場は、その工場で車検の検査までできるという工場です。指定工場では車検の検査に必要な設備があり、検査員資格を保有した人もいます。
どちらがおすすめかというと、認証工場だと検査のために検査場に持ち込む必要があるため、その分の手数料がかかる事があります。
指定工場であれば自前でできるので、スピーディーにより安くと考えるなら指定工場のほうがおすすめです。
町の車の整備工場のもう一つのメリットは、代車が借りれることが多いことです。
デメリットとしては、メーカーの専門的な修理や検査は、ディーラーへの外注になること。
そしてタイヤ交換やオイル交換、用品取り付けなどお客様の指定の商品がある場合には、発注して取り寄せになるため、少し時間をいただく事もあります。
しかし、ほとんどの場合は1~2日で準備できますが、大手カー用品店であれば、タイヤやオイルなどの在庫があり、すぐに対応してもらえる可能性もあります。
ディーラーの整備工場
ディーラーとは車を生産しているトヨタ、日産、マツダ、ダイハツ、スズキのようなメーカーと、直接契約を結んでいる販売会社です。
場合によっては直営もあります。
メーカーは車の生産を一番の目的にしているのに対して、ディーラーはメーカーが生産した車を販売することを目的にしています。
ディーラーはトヨタなら「トヨタ」という看板をかかげていますが、必ずしもトヨタの直営店とは限りません。むしろ直営でない、別法人の場合がほとんどです。
つまりAというトヨタのディーラーと、Bというトヨタのディーラーでは、同じディーラーでも別法人になっているという事です。
ディーラーは車を販売する事がメインの業務ではありますが、当然車の修理や車検もやってくれます。
ディーラーの整備工場の特徴は以下のような点になります。
ディーラでの修理に向いている人は、一定の品質維持を希望する方です。
修理は純正をつかいますと、バンパーなどの板金も交換になることが多いです。
結果的には品質が保たれるという結果にもつながります。
なお整備に関しても、メーカーのブランドを背負っている手前、信頼を落とす事ができないという心理も働きます。
そして強みのもう一つは、そのメーカー専門という点です。よって修理や検査によってはディーラーでしか対応できないものもあります。
デメリットは品質が維持されている分、部品代が高くなるのと工賃も、一般整備工場に比べると少し高い傾向にあります。
そしてディーラーの場合は、車が整備に入っている間は代車を借りれないということが多いのもデメリットです。
カー用品店の整備工場やガソリンスタンド
カー用品店やガソリンスタンドは気軽に依頼できるところはメリットです。
ただ本当はカー用品店とガソリンスタンドでも、若干違うので、そこは補足で説明はいれていきます。
費用はディーラーに比べると控えめになっています。
特徴は以下の点になります。
カー用品店やガソリンスタンドは整備がメインではないので、重作業になると断られたり、外注になることがあります。
ただ消耗品関連や軽作業になると、迅速に対応してくれることが多いので便利です。
用品関係の取り付けになると、ガソリンスタンドよりもカー用品店のほうが豊富です。
そしてガソリンスタンドや、カー用品店も、指定工場や認証工場などお店によって、それぞれなので、よく確認して入ることをおすすめします。
車検専門のお店
車検を専門に取り扱っているお店もあります。
基本的には車検を全面に出していますが、その他の点検やタイヤ交換、ガラスリペア、板金、そして修理でも特殊なものでなければ対応してくれる事がほとんどです。
車検だけを、格安で早く通したいという方は、車検専門のお店はおすすめです。
車検専門のお店は、質が悪いとは言わないですが、どちらかというと台数を取っていくというビジネスモデルのため、スピード重視なところはあります。
車検を通すときに、車検の検査項目とは別の箇所でも、いろいろと要望がある場合には、幅広く対応してくれる町の整備工場のほうが向いているといえるでしょう。
ニーズ別のおすすめの整備工場
それぞれ所有している車も違いますので、おすすめの整備工場を近います。
ここでは、それぞれのニーズに合わせた整備工場をご紹介します。
値段よりも質と安定なら自分の車のメーカーディーラー
こういったニーズに答えることができるのは、既にご説明したとおりディーラーになります。
ただ当たり前のことですが、自分の車のメーカーのディーラーにしてください。
マツダの車なのにトヨタのディーラーに持ち込んでも意味がありません。
ディーラーであれば、整備の質もそうですが、店内空間の質も高い傾向にあります。
接客態度も一定の品質が守られているので、どこのディーラーにいってもある程度安心感があります。
カーリースやメンテナンスパックに入ってるなら、契約した整備工場
カーリースやメンテナンスパックに入っている場合には、車を買ったお店でメンテナンスを受けるようにしましょう。
理由としてはカーリースもメンテナンスパックも、基本は契約した工場に持ち込むという前提になっているからです。
カーリースの契約時に入っていない箇所の修理になるなら、別の場所で整備をしても問題はありません。
しかし僕の経験上、お客様は契約時にどこまでメンテナンスを含めたか覚えていない事がほとんどです。
なので一度、買ったお店で確認することをおすすめします。
なお車を契約したお店が嫌になった場合には、リース会社が提携している工場に移動する事も可能ですので、相談してみましょう。
費用を押さえたい場合や、融通を聞かせてほしい場合は町の整備工場
費用をおさえる。または社外品を使うなど融通を聞かせてほしい場合は、町の整備工場を探しましょう。
ただし、町の整備工場の場合は、百貨店や商店街にたくさん服屋さんがあって、その中から自分に合うお店を探すのと似ています。
口コミを見て判断したり、知人からの紹介で見つける必要がでてきます。
多少手間はかかるかもしれませんが、自分と相性のいい整備工場が見つかれば、長いお付き合いができ、その後の悩みはかなり削減されます。
外車の場合はディーラーか専門店
外車はディーラーか、外車を専門的に扱っている工場で依頼することをおすすめします。
外車は非常に扱いにくく、整備工場のメカニックも苦労する車です。
カー用品店やガソリンスタンドなど、軽い作業をフットワーク軽くしてくれるお店では、整備というレベルになると難しいでしょう。
僕の整備工場は比較的、古い車や外車も入ってくるほうですが、やはり苦労しています。
電装系も国産車に比べて強くないですし、さわるの慎重になります。
結局はそのメーカーのディーラーや専門店に外注に出すことになります。
なので外車の整備工場を探す場合には、ディーラーかそのメーカーを専門的に扱っている整備工場を探して、そこに入庫するようにしましょう。
気軽にスピーディーに済ませたい場合はカー用品店かガソリンスタンド
特にこだわりがなく、気軽に済ませたい場合はカー用品店やガソリンスタンドがおすすめです。
車検や整備の単価は、ガソリンスタンドにしてもカー用品店にしても、小さくはないので、混雑してなければスムーズに受け入れてくれるはずです。
技術力は決して高いとはいえないですが、自前で出来ない場合には外注に出すなどして対応してくれています。
ただし、設備の整っていない、または外注先を持っていない、小さなガソリンスタンドやカー用品店の場合は、複雑な修理の場合はその場で断られることもあります。
しかし断られれば、次を探せばいいことなので、いったん持ち込んでみるのはいいと思います。
まとめ 整備工場選びで失敗しないために意識すべきこと
整備工場を選ぶ際に、気を付けるべきポイントを最後にご説明します。
まずは、誰が聞いても評判の悪い整備工場は避けるべきです。
どんなお店でも賛否両論はあるし、口コミでもいい面と悪い面があります。
しかし、誰が聞いてもそこは辞めたほうがいいよねというレベルのお店なら避けるほうが無難です。
なぜなら、車の整備の見積もりは一般人がみても、それが必要な項目なのかそうでないのか、理解するのが難しいからです。悪いお店であれば、カモのようなお客さんはすぐにだませるからです。
リスクは負わないためにも、評判が悪すぎるお店はいったんは避けましょう。
そして車検であれば無料見積もりをしている工場は多いので、そういうお店でいったん見積もりを取ることです。
もし時間に余裕があるなら、いくつか候補のお店で見積もりをとって、一番相性のよさそうな整備工場を見つけるのも方法です。
車検のたびに、それをする必要はないですが、どこにするか迷っている段階であれば、一番最初はそういった方法をとって、見積もりを見比べるのは相当勉強になります。
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