ダイハツの不正問題に車業界人として思うこと。外部機関への内部告発が契機と報告書にあるようだ

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ダイハツの不正問題に思うこと 疑問に答える
ダイハツの不正問題に思うこと
木村徹夜(テツヤ)

ブログ運営者/記事執筆者
車屋の現役社員。車の買取、販売がメイン業務
一般の車屋として、ディーラー社員や車業界の(元)社員には語れない
一次情報からの記事を意識しています。

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ダイハツの不正問題が世間の注目の的になっています。

私も関心があります。

ビックモーターからはじまり、2023年は車業界にとって転換点になる年になりました。

ダイハツに関しては、関連企業も多いですし、OEM車も含めると影響が多岐にわたります。

こういった時は、落ち着いて正しい情報をキャッチしていく必要があると考えます。

ダイハツの問題が発生したとたんに、私の気持ちの中にも、いろんな気持ちがめぐりました。

人って自己中心だなと思うのですが、自分の会社にあるダイハツの車はどうなるのかな?とやはり考えてしまいました。

お客様に納車待ちのダイハツ車はないか?

既にダイハツ車を販売済みの、お客様にはどう対応するか?

そして、私は車の買取をする立場ですから、買取した車はもう一度再販しないと利益がとれません。

買取した車の中に、ムーブキャンパスがあるな・・・。

そろそろオークション出品で考えていたけど、12月は下がるし、来年にしようと思っていました。

ですが、ダイハツ問題が起きたとたん、来年になったら、逆に下がるかも。なんて心の中に浮かびました。

私はディーラーではなく、一般の車屋です。

ディーラーから新車を業販してもらう立場です。

ですが、私の会社はダイハツの代理店でもないですし、ダイハツだけに依存しているわけではありません。

ですが、全国を見るとダイハツの看板をかかげ、ダイハツ車をメインに扱っているお店も多数あります。

そういったお店は、商売できるのかな?つぶれてしまうんじゃないか、そんな話も社員としました。

ビジネス環境は一瞬先は闇

ビジネス環境って、政治の世界と同じで一瞬先は闇だなと思う今日このごろです。

2022年の夏までは、クルマ業界は中古車オークション相場が爆上がりしていました。2022年の年末から暴落して、暴落したことにも気づかず、春近くまでいった業者もいました。

2023年の夏前ぐらいから、相場も落ち着いてきて、ようやく相場の読みがしやすくなったと思っていました。ですが、今回のダイハツ不正問題がおきて、正念場は続くなと感じています。

ビックモーター問題でも、最初はマスコミも控え目な報道でしたが、日に日に加熱していきました。

もちろん、それだけのことをしていたのですから当然です。

ダイハツ問題も、全ての情報が出ていないので、なんともいえません。

しかし、出てくる事実によっては、2024年はとんでもない事になるかもしれません。

だからこそ、情報は慎重に正しくキャッチできるようにしたいと思っています。

ダイハツの報道が発表された日

ダイハツの不正の件が、大きく報道された日は、たまたまダイハツの社員と挨拶しました。

朝から、それらしき情報は目に入ってましたが、そこまで大きな事とは思ってませんでした。

おそらく、ダイハツの下っ端社員も同じだったのではないでしょうか。

その日は、お互いいっさい、不正問題の会話にはなりませんでした。

夕方、会社でニュースを見ながら、思った以上に大きな問題になっている事に気づいて、ダイハツの社員に深堀確認しておけばよかったと思ったしだいです。

内部告発について

ダイハツの第三者委員会による調査報告書公表のお知らせに、調査報告書があげられています。

それを見ると、内部告発を契機としたと書いてあります。

ただ、ダイハツの内部通報制度に寄せられた、内部通報でなく内部者から外部機関に通報があったとなっています。

(参考資料)

調査報告書(概要)

調査報告書

ダイハツは、内部者が外部機関に通報し、外部機関からの指摘で不正行為を把握した経緯があるとのことです。

どんな組織でも、風遠しのいい組織にしておかないと、こういった事になります。

もちろん、ダイハツも内部通報制度を準備していたという事ですが、それが機能していたかの問題があります。

ダイハツのハイゼットが、モデルチェンジした時の話を思い出します。

リアの窓が開かないことについて、不評だったようで、営業マンもため息をついていました。

作業効率やコストカットが理由だろうと予想するけど、でも車両本体価格が安くなったわけではない。

これは製造部に文句を言いたい。なんてつぶやいていました。

どういった、報告システムがあるのか、私は他社のことはわかりませんが、報告するみたいな事を言ってたことを思い出します。

どこの会社も同じですが、製造部署と営業部署では求めるものが違う。

ビジネスを成功させようとすれば、それを一致させる事が重要だけど、ダイハツは大きな壁があったのかもしれません。

私の会社も、部署間の連携は他社のことは言えないのですが。。

内部者から外部機関に通報があったということは、かなりの勇気です。

私もタイプ的には、ダメなものはダメで、けっこういうタイプですが、やっぱり勇気はいります。

サラリーマンは雇ってもらってる側。

でも、目の前で不正があるのに、それを放置していたら自分の責任にもなる可能性もある。

会社の上司に報告したり、内部通報制度を利用しても改善されないなら、外にいうしかない。これは、なるべくしてなった事と思う。

このダイハツの問題が、どこまで波及するのか。本当にドキドキものです。

調査報告書の再発防止提言で目についた箇所

調査報告書には再発防止提言がいくつかあげられています。

その中で、ある意味経営陣の怠慢さを指摘するような文面がありました。

これは、経営陣としては言われたなと思う箇所であり、深く受け止めないといけない箇所です。

7番の「経営幹部のリスク感度を高めるための取組み」という箇所です。

「トヨタの完全子会社として、直接市場関係者をはじめとする社外の声に直面するわけではないダイハツの経営幹部にとって、他社の不正事例の影響、リスク管理や監査の実務の動向を踏まえた外部の声は感度を磨くためには極めて重要であり、意識的に外部の意見を取り入れる仕組みを導入する必要があると思われる」

という箇所です。

トヨタの完全子会社として、ぬくぬくと外部の意見にも耳を傾けない体質だったのでしょうね。

この分析をみると、今回の不正問題は経営幹部の責任が大きいと判断されたのは間違いないですね。

これを通して、自分の会社でも同じことがおきない努力が必要であると、肝にめいじていきたいと思いました。

一般社員は知らないことが多いかも

ビックモーター問題があり、保険会社も世間を騒がしています。

損保ジャパンが有名どころですが、訪問してくる営業社員とは、あまりその話はしません。

文書では、ご迷惑をおかけしてみたいなのは流れてきます。

営業社員に話を振れば、頭を下げます。

しかし、下っ端の営業社員も色々。同じ損保ジャパンでも、私の担当の社員はビックモーターを担当していなかったので、まったく情報を持ち合わせていない。

同じようにダイハツの社員の中にも、色々な社員がいるのではないかと思う。

慌てず正確な情報を取るようにしたい

今のところ、私のお店ではお客様から不安の声は届いていません。

記者会見でもあったように、ただちに安全性に問題がでる状況ではないとのこと。

このあたりの情報は、出来る限り正確に出てきたものをキャッチしたいと思います。

人は、不安になると連鎖し、実際以上の大問題になることがあります。

私たち車屋は、お客様に安心して車に乗っていただけるようにする仕事です。

その立場からも、不安をあおることのないように、出来る限り正確に情報をとれるようにしていきたいです。

もし、危ないとなれば、ただちに対応をするし、そうでなければ、その範囲でもご説明をする。

そういったスタンスで、今後の流れを見ていきたいと思います。

それと同時に、ダイハツや関連企業も含め、雇用が失われると、日本全体にとってもよくありません。

そういった事も、クルマ業界全体としてサポートできるように考えていきたいと思います。

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